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【前田ゼミ】プレゼン頑張った!でも鋭い指摘満載

 前田ゼミです。教員です。

プレゼンの出だし部分。

  前回の投稿で、Coming soon!となっていた、ソーシャルビジネスチームのプレゼンについてお伝えします。

 このチーム(ビジネスデザイン学科3年外池恭子さん、河井茉里さん、藤本紗生子さん、小笠原梓さん)は、世田谷区より「地域で支え合う、高齢者の見守り事業を考えなさい」という課題を与えられていました。

 その答えのプレゼンを、6月18日に行いました。世田谷区からは、いつもお付き合い下さっている産業政策部商業課の古川雅也さんに加え、高齢福祉部介護予防・地域支援課の河島貴子さん、保健福祉部生活福祉担当課の前沢幸夫さん、神郡賢さんの計4人が参加してくださいました。

 プレゼンの出だしは好調。「大学生と高齢者のWIN-WINプロジェクト」「CSV(Creating Shared Value)」と、全体の枠組みはできているなあ、という印象。

 出席した世田谷区の方々もうなずいていらっしゃいます。

 プレゼンは事業の中身に。「人とつながりたい」という高齢者の実際の声を元に、右の写真にあるようなアイディアを考え出しました。

 つまり、大学の空き教室を使い、高齢者が学生と話す場を設け、ソフィアと管理栄養学科の協力で栄養価の高い食事を出し、学生には認定単位、高齢者の家族には学生がレポートを提出、という仕組みです。

  高齢者、その家族、大学、学生と様々な利害がある関係者に目配りを利かせた提案だと思いました。

 ところが、です。世田谷区の方々からは、次々との質問、指摘が飛びました。

 「元気高齢者って、どういう人?要介護1や2だと通いにくいのでは?となると、こういうサービスが必要だと思うのは要支援の方たち?」「男性と女性ではニーズが違いますよ。そもそも、男性は65歳以上でも働いている方が多いし」「女性だと、大学の正門で警備の人がいるだけで、入るのを躊躇してしまいますよ」「60代の人が80代の高齢者の集まりに参加しても面白くないでしょうね」….。

 そうなのです。一口に高齢者と言っても、置かれている状況、ニーズは細分化されていて、良かれと思って設計したサービスが、誰のニーズにもフィットしないことなりかねないのです。現場で高齢者に接している世田谷区の方々は、痛いほどそれが分かっているのです。それを、気づかせていただいただけでも、とてもありがたいセッションでした。世田谷区の皆さん、ありがとうございました。

6月25日の前田ゼミに出席して下さった世田谷区の皆さん。後列左から神郡さん、河島さん、前沢さん、古川さん。