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昭和女子大学グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科に合格された皆さん、おめでとうございます。
まずは、新型コロナウィルス感染症の拡大という異例の事態を乗り越えて、当学科を志望し、合格をつかみ取った皆さんの頑張りを心から讃えたいと思います。皆さんが日々の生活、受験勉強等々でご苦労なさったように、本学の教育もコロナ禍に翻弄されました。講義は対面・オンラインの併用と完全オンラインを感染状況に合わせて切り替えて実施し、当学科の特徴であるボストン留学は、米国ボストンにある昭和ボストンからリアルタイムでのオンライン授業となりました。(なお、以下にあるように22年度前期は渡米留学が再開します。)
しかし、私たち教職員にとって救いだったのは、そんな状況下でも新入生、在学生が意欲を失わず学業、プロジェクト活動等で成果を出し続けてくれたことでした。このブログのこれまでの投稿を、是非、ご覧ください。
ー昭和ボストンにオンライン留学した学生のコメントが日経新聞に紹介されました
ー【湯川ゼミ】知的活用スチューデントアワード 最優秀賞受賞!
ーTeaching Assistantからの手紙 ~Season 3~:①畑中彩那(1B)
皆さんが入学する頃にコロナ禍がどうなっているか、見通すことは難しいですが、どのような状況が訪れようとも、私たち教職員が一丸となって皆さんの大学生活が実りあるものとなるよう支援致します。ご安心ください。
さて、2013年に発足した「ビジネスデザイン学科」は、女性が活躍する社会の将来を見すえた新しいコンセプトの学科です。2021年3月までで計5期の学生が卒業し、それぞれの夢を実現すべくビジネスの最前線で活躍を始めています。また、2022年3月卒業予定の6期生も、コロナ禍での就活という稀有な経験を経て、自らの道を切り拓こうとしています。
ビジネスデザイン学科では、1年次から英語を集中的に学ぶほか、経営学やマーケティング、経済学といった「ビジネス5つの知」の専門科目の講義が始まります。2年次の前期(4月~8月)には、アメリカのボストンにある昭和ボストンキャンパスで、ビジネスの基礎を英語で学ぶ「グローバルビジネスプログラム」がすべての学生に提供されています。本学では21年の秋から感染予防対策を十分に行った上で渡航によるカリキュラム留学を再開、22年3月には当学科の新2年生がボストンへ向けて出発します。
大学生活の後半では、学生が「マネジメント&エコノミクス」、「グローバルビジネス&サステナビリティ」、「マーケティング&イノベーション」の3つの集中領域に分かれて専門知識を深めたり、「プロジェクトゼミナール」等の場で実務家と対話しながらビジネスを実践的に学んだりすることができます。
さまざまな課題に自ら挑戦できる機会や、女性のキャリア形成に焦点をあてた魅力的なプログラム、テンプル大学ジャパンをはじめとする海外大学との合同プロジェクトやダブルディグリープログラム、さらにはTUJマネジメント修士コースなど、特徴ある学びの数々が皆さんを待っています。そして、私たち教員の役割は、一歩前に踏み出そうとする皆さんの背中を押すことだと思っています。新入生の皆さんも、先輩たちと共に、自身の可能性を大きく広げてくれることを期待しております。
以下に、入学までに準備して欲しいことを説明します。
入学への準備として、皆さんには、高校までに学んだことを踏まえて、社会で今何が起きているのか、経済がどのように動いているかを感じ取るための「視野」を広げて欲しいと思っています。皆さんは、高校で「現代社会」の授業を受けたと思いますが、そこで使用した資料集は話題の宝庫ですから、もう一度読み返してみてください。また、新聞やテレビのニュース、雑誌に出ている記事を読んで、分からないことを調べてみたり、食事の際に、家族に協力してもらって、そうした話題について議論したりすることも良いでしょう。
もう一つ、高校で学習した英語力を維持・向上する努力を怠らないようにしてください。高校までの学習の総仕上げとして、英検やTOEICなどを受験し、現在のレベルを確認しておくこともおすすめします。ビジネスデザイン学科では、2年次前期のボストン留学に必要な英語力を身に付けてもらうために、1年次に英語の勉強をかなり集中的に行います。まず、入学時のオリエンテーション期間中に受験するテストの結果を基準に、実力レベル別のクラスを編成します。その後は、学科が費用負担して受験するTOEICの点数等を基準に、クラス替えをして行きます。やる気のある学生ほど、高度な講義を受けることができます。
さらに付け加えますと、コロナ禍への対応のため、仮にオンライン講義となっても自宅から無理なく受講できるよう、PCとインターネット接続の準備をお願いします。皆さんには別途、PCや関連ソフトウエア購入に関する詳しい案内が届いていると思いますので、ご覧ください。
合格者の皆さんに桜がきれいな春のキャンパスでお会いできることを、教職員一同、楽しみにしております。
ビジネスデザイン学科長 今井 章子
★入学までに読んでおくとよい書籍リスト(当学科の教員が4月からの学習に備えて推薦する本です)
【経済学】
○八代尚宏『日本経済論・入門』有斐閣(2017)。戦後復興からアベノミクスまで、経済の長期停滞、少子高齢化、所得格差等、現代日本の抱える問題を考える内容。
○山口慎太郎『家族の幸せの経済学』光文社新書(2019)。 結婚、出産、子育て等の身近な問題を経済学の理論と実証データ分析で易しく解説する内容で、3つの賞を得ている。
○新井和宏『幸せな人は「お金」と「働く」を知っている』イースト・プレス(2017)。金融のプロが高校生のために執筆した働くこと、お金はなんのため?を考える内容。
○新井和宏『あたらしいお金の教科書』山川出版社(2021)。そもそもお金とは何か、 人生100年時代、価値ある人生をしあわせに生きるための指南書。
○ヤニス・バルファキス (著)、 関 美和 (翻訳)『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』ダイヤモンド社(2019)。経済格差はなぜ生まれるの?経済格差の何が問題なのか?そして、我々はなぜ経済のシステムを知る必要があるのか、といった様々な疑問に対して、解説されている。
【経営学】
○安部修二・伊藤元重『吉野家で経済入門』日本経済新聞出版社(2016)。
○吉本佳生『スタバではグランデを買え!ー価格と生活の経済学』ダイヤモンド社(2007)。
あなたの身近な現象を、経済学・経営学のレンズを通してみてみたら?きっと驚きと新しい発見があるはず。当学科で学んでいくそうしたレンズ(考え方)の入門におすすめの2冊。
【マーケティング】
○高野登『リッツ・カールトンが大切にする「サービスを超える瞬間」』かんき出版(2005)。サービス、ホスピタリティ、おもてなしの本質をもっと知りたくなる、実践したくなるだけでなく、サービス産業以外の企業も研修に使用するほどで現在57版増刷されている。
○森岡毅『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』角川文庫(2016)。
【ICT、データ利活用】
○三谷慶一郎 『60分でわかる! ITビジネス最前線』技術評論社(2017)。
【英語・語学】
Basic Grammar in Use Student’s Book with Answers and Interactive eBook: Self-study Reference and Practice for Students of American English. Cambridge University Press; 第4版 ISBN-10 : 9781316646731 ISBN-13 : 978-1316646731
【女性のキャリア、女性のリーダーシップ】
○坂東眞理子 『女性リーダー4.0 新時代のキャリア術』(毎日新聞出版 2016)
○フランシス・ヘッセルバイン『リーダーの使命とは何か』海と月社(2012)。何をするかではなく、どうあるかでリーダーの真価は決まる。
○フランシス・ヘッセルバイン『あなたらしく導きなさい』海と月社(2013)愛されるリーダーの生き方、愉しみ方への気づき、リーダーを目指すのではなく真のあり方に気づける内容。
【学問の方法論】
○高根正昭 『創造の方法学』講談社現代新書(1979)。社会科学の基礎・データ分析の基礎。
○外山 滋比古『思考の整理学』 ちくま文庫(1986)。学ぶことに対する姿勢の準備の書。なぜ日本人は英語で「I think…」とばかり言うのかというような話題もグローバル的な視点でも面白い。
○橋爪 大三郎『人間にとって教養とはなにか』SB新書(2021)。学ぶことの大切さがよくわかる本
【Sustainability】
○小西雅子『地球温暖化を解決したい ~エネルギーをどう選ぶ?』岩波ジュニアスタートブックス(2021)。SDGsは今後のグローバル社会のスタンダードであり、中でもSDGs13, SDGs7である気候変動とクリーンなエネルギーは今後の世界経済のベースとなる。専門用語を使わずにわかりやすく気候変動とエネルギーについて解説。
○ピエトラ・リボリ著 今井章子・雨宮寛訳『あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実』東洋経済新報社(2006)。1枚のTシャツの「一生」を、綿花の原産地から古着流通まで丹念に追ったドキュメンタリー。グローバル経済の実像を、工業化における女性労働、大統領選と綿花生産者の票田、関税をめぐる国際関係などを通してわかりやすく描いている。
○ロバート・ライシュ著 今井章子・雨宮寛訳『最後の資本主義』東洋経済新報社(2016)。ライシュの提案する、新しい資本主義の形。政府か市場か、の二者択一ではなく、市場メカニズムの根幹となる市場のルールを見直すことで、資本主義を壊すことなく、サステナブルな資本主義を構築できると主張。市場メカニズムのルールを再考するに際し、わかりやすい切り口から、著者ならではの論点と立場を明確に取っている。